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成形品の価格を下げる6つの知恵

圧空・真空成形品の価格を高くしてしまっていませんか? 不良の発生を抑制するために次の“6つの知恵”を考慮して設計してみてください。きっと納得価格で成形化が実現すると思います。

設計される時には、(1) 形状, (2) 材料, (3) 表面処理, (4) 標準化 (共通化), (5) 取り付け方法, (6) 成形部品など、6つの側面を考えてみて下さい。

(1) 形状

  • 成形品のコーナー部に僅かでもRを付けると剛性が増し内部からの補強が不要となります。
    コーナー部にはRを付けると剛性が増す
  • 成形品の稜線が3方向で交わる部分は、鋭角にならないようにすれば内部からの補強が不要となります。
  • 成形品のアンダーカット形状を利用して、相手側との嵌合を成形品だけで可能な形状にすれば接着部品が不要となります。
  • 板状態では剛性が上がりませんが、デザイン的にリブを付けたり、アンダーカット構造および成形部品を内部に貼り付けることで、成形品の剛性を上げることが出来ます。
    その効果として、例えば成形前素材を5㎜厚から4㎜厚に下げることが可能となり材料費を削減出来る場合があります。
  • 圧空成形, 真空成形ともに型当たり側からの加工を避けることで、加工冶具構造が複雑化しなくて済みます。

(2) 材料

  • 基本的に入手が容易な材料メーカー標準材料の使用をお勧めします。
  • 特注材料を使用する事例は、成形材料サイズと生産台数の見込み量がある場合で、材料ロスを削減することが製品価格の低減に繋がります。
    ただし、特注材料の場合は買い取り期限や各材質それぞれに最低生産量の制約があります。
  • 成形材料は複数ありますが、単に安い材料を採用するのではなく成形用材料の使用をお勧めします。
    圧空・真空成形は安価な材料を使用するより、成形性や加工性を重視するほうが不良率も下がり結果的には価格低減に繋がります。

(3) 表面処理 (シボ, 塗装)

  • 圧空成形では金型にシボを施し、成形品に転写させることで成形後の表面処理を不要にすることが出来ます。
    成形品に転写させたシボ
  • 成形材料と型の間に小さな異物が挟まることが有りますが、シボを施すと目立たなくなります。
  • 塗装も可能ですが、材料色をそのまま使用することで二次加工を削減することが出来ます。

(4) 標準化 (共通化)

  • 弊社は成形品のトリミングに使うNCルーター加工機の標準刃物径はφ6にしています。これは段取りとツール交換時間を短縮することで加工費の低減を実現する為です。
    例えば、穴加工箇所はφ6以上、切欠き加工などの加工RはR3以上、などがあります。
    NCルーターでのトリミングの留意点
  • 接着部品がどうしても必要な場合は、出来るだけ同形状かつ左右対称にします。

(5) 取り付け方法

成形品の加工穴や成形品内部に樹脂加工部品を接着して取り付けます。この樹脂加工部品が意外と工数の掛かる形状の場合があります。

樹脂加工部品を無くすのが一番ですが、成形品の取り付けに形状を工夫し、可能な限り接着部品を減らすとコストダウンになります。

価格に影響する事項であり、お客様としっかり打ち合わせさせて頂きたいことです。例えば、接着部品を加工した方が良いか板金の形状を変更した方が良いかを確認します。

(6) 成形部品

圧空・真空成形品をトリミング加工すると必ず不要となる部分が出ます。この部分を上手く生かせば廃棄物を削減することが出来ます。

例えば『接着する切削部品』, 『板金部品』, 『成形品の補強部品』など、金型の僅かな改造で材料費や成形費の掛からない部品が、成形品と同時に成形できます。

「捨てればゴミ、使えば資源」ということです。

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